5.05.2016

【透析災害対策マニュアル】第 3章 2. 透析を受けていない時に災害を受けた場合の心得

【透析災害対策マニュアル】

第 3章 災害時の心得


2. 透析を受けていない時に災害を受けた場合の心得


透析をしていない時に災害を受けた場合の対応としては、1)安全の確保、2)透析医療機関との連絡、3)避難所での対応に大きく分けられます。

1)安全性の確保


・災害発生後、まず最初にご自身がいる場所が安全であるかを確認しましょう。
自宅であれば倒壊、火災などの恐れがないかを確認しましょう。

・次に周囲の状況を確認しましょう。河川の氾濫や火災の発生などの心配がないかを確認しましょう。

・自宅で安全が確保できない場合は、避難所への避難などを検討しましょう。


2)透析を行うための医療機関との連絡(「第 2章平常時の心得」を参照してください)


・周囲の安全が確保できたら、定期的な透析を行うために、医療機関との連絡をとるようにしましょう。

・まず最初に、通院している透析医療機関へ可能な限りの方法で連絡をとり「自分の状況」を報告すると共に、医療機関で透析治療が行えるか確認しましょう。

・通院施設で透析治療が行えない場合は、①透析が実施できるまでの日数、②他施設に移動して治療を行う場合の移動方法と集合場所の確認と指示を受けましょう。

・通院施設と連絡がとれない場合は、最寄りの保健所に連絡をとり、指示を受けることができます。保健所と連絡がとれない場合には、地域で指定されている拠点病院に連絡をとり指示を受けましょう(「第 2章平常時の心得」を参照してください)。

・また、「災害時要援護者透析カード」は、他の透析医療機関や避難所などで透析を受ける場合に非常に重要になります。必ず財布などに入れて携帯するようにしましょう。


3)避難所に避難した場合の対応


・自宅で安全が確保できない場合は、緊急持ち出し物品を持ち、避難所に避難しましょう。避難所では医療救護所の医師や看護師などに透析を受けていることを伝え、次回透析予定日がいつなのかを申し出ましょう。

・避難所では通常食が提供されるため、食事内容(熱量・水分・塩分・蛋白・カリウムなど)が問題になります。このため、特にカリウム摂取過剰には注意し、自己管理をしっかりするようにしましょう(「第 4章災害時の薬・食事の管理」を参照してください)。





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