4.23.2016

心理学領域について②

心理学領域について②


心理学の領域は、基礎的な分野から応用的な分野まで様々あります。どのような方法を用いるか、研究の対象は何なのかなど、いろんな視点での分け方があります。

心理学領域を紹介しますが、各領域分野でも重なり合っている部分もあることがあります。



【臨床心理学】
 様々な心の問題に苦しむ人に何らかの心理的援助を与えるという実際的な目的を持つ。困難や悩みの実態と原因の解明、これからの科学的解決や心理学的治療、予防などがその範囲。


【性格心理学】
 性格の形成、遺伝の影響、家族関係や教育態度などの環境の影響、性格検査、性格の病理や障害などについて扱う。臨床心理分野。


【カウンセリング心理学】
 臨床規定の技法(面接法、検査法など)およびカウンセリングの各技法。来談者中心療法、論理療法、交流分析、実存主義的アプローチなどの理論と実際を扱う。


【障害児・者心理学】
 視覚、聴覚などの感覚機能、運動機能、言語機能あるいは知的な機能にハンディキャップがある人を対象にする。教育や福祉の面に大きく貢献している領域。


【宗教心理学】
 個人や集団の宗教的現象(入信の動機、宗教的態度の発達、不安や罪の意識からの発生と解消、回心など)を心理学的方法によって扱う分野。


【犯罪心理学】
 犯罪学の一部であり、犯罪や犯罪者に、遺伝、性別、年齢、性格、知能などの個人的要因、家庭環境、地域環境、マスコミなどの人格環境、群集心理や経済状態などの行為環境などの面からアプローチする。


【健康心理学】
 心身を健康にする心理的条件を解明する領域。心臓病や高血圧症が攻撃的性格者に多いこと、エイズ患者がカウンセリングによって延命できたことなど。


【社会心理学】
 個人が、社会環境、集団環境、社会制度、文化などから受ける影響や個人対個人、集団対集団の関係、うわさやパニックなど、人間の様々な日常の出来事を対象にしている。


【産業心理学】
 ビジネス社会の人間関係、採用、人事、企業内教育、「売る」「買う」に関する心理、働く人のメンタルヘルスなどを扱う領域。


【災害心理学】
 地震などの突発的災害における現象(パニック、避難行動、デマなど)や災害を体験した人のトラウマ、PTSDなどを扱う。


【恋愛心理学】
 人間の恋愛行動を解明しようとする領域。恋愛の開始や形成、恋愛関係の特徴やタイプ、恋愛行動のパターンや順序、恋愛の解消や崩壊、失恋時の行動特徴・心理的落ち込み、失恋からの立ち直りなどを扱う。


【広告心理学】
 「広告によって人間の認知や態度にどのような影響を及ぼすか」を解明する領域。テレビ、ラジオ、雑誌、新聞、ポスターなどの効果の違い、同じ広告の受け手による解釈の違い、効果的な広告の作り方などを扱う。


【環境心理学】
 人間のまわりの地域環境と心の働きの結びつきや相互関係を解明する領域。公園、市役所、デパート、交差点、駅などの人間の行き来する場所における行動を観察することによってデータを得る。


【交通心理学】
 自動車、オートバイ、自転車、徒歩などの交通行動が研究対象。例えば安全運転の態度の形成、危険の感じ方、事故を起こしやすいドライバーの特徴、運転適性テストの開発など。


【音楽心理学】
 音楽の音の聞こえ方、子どもの音楽的能力の発達、BGMの効果、音楽療法の治療効果などの広い内容を持つ領域。


【美術心理学】
 美術作品を鑑賞する側と想像する側の双方の視点がある。作品の創造の過程、美術家の才能、作品の心理学的分析、精神障害者の作品分析など。



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