4.22.2016

心理学領域について①


心理学領域について


心理学の領域は、基礎的な分野から応用的な分野まで様々あります。どのような方法を用いるか、研究の対象は何なのかなど、いろんな視点での分け方があります。
心理学領域を紹介しますが、各領域分野でも重なり合っている部分もあることがあります。


【感覚・知覚心理学】
 視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚に関する研究。錯視やステレオグラムなど、なぜそのように見えるのか、聞こえるのかを追求する領域。


【動物心理学(比較心理学)】
 動物そのものの研究と、動物を通して人間を研究する研究の2通りがある。「ヒトも動物の仲間である」という視点に立ち、実験法を用いる。ネズミやさる、猫などを対象にすることが多い。


【生理心理学】
 行動や心理現象の生理的・生化学的な解明。脳、シナプス、ホルモン、睡眠と覚醒、大脳半球の左右差などを扱う。大脳生理学や神経科学の進歩とともに大きく発展した領域。


 知覚、記憶、学習、言語理解などの人間の知的な情報処理のしくみをコンピューターのプログラムをモデルにして研究する。


【教育心理学】
 人間の成長や発達を支えている教育的な営みを明らかにする。学力、学習指導、教科の心理、学級内の人間関係、教育効果の測定と評価、教師の精神的衛生などの教育する側とされる側に関わる問題を扱う。


【学習心理学】
 ある事柄を後天的に身につける家庭に関する研究。条件づけ、観察学習、技能学習、記憶と忘却、思考などが主なテーマである。


【知能心理学】
 知能の構造、測定方法、知能の発達についての研究。知能に対する遺伝や環境の影響など。


【言語心理学】
 話し言葉の発達と教育、文学の習得、文章の読み方、作文などの言葉に関する領域の研究。バイリンガルの問題、子どもの絵本や児童書、言語に遅れがある子供に関することも含まれる。


【スポーツ心理学】
 スポーツの動機づけを高めること、スポーツの時の不安や緊張を解消すること、効果的なコーチの方法の開発、競技者の心理など。


【乳幼児心理学】
 最も発達的変化の大きい0~6歳までの子どものすべてを扱う。身体、運動、知覚、認知、自我、言語、情緒と欲求、社会性、発達障害などを中心に研究。


 児童期の行動の特殊性を解き明かそうとする発達心理学の分野。親子関係、兄弟関係、友人関係などの発達、道徳性や自我の発達などを中心に研究する。


【青年心理学】
 「第2の誕生期」と呼ばれている青年期の価値観形成の問題を中心に扱う。行き方への疑問、大人への反抗、批判、価値観の自覚・選択・実現、その過程での悩み、恋愛問題、友情問題などが主な研究。


【老年心理学】
 高齢者社会を迎えて特に注目されている分野。知的機能・感覚知覚機能・身体機能における老化の影響、ストレス、痴呆、生きがい、セクシュアリティ、死に対する態度などを扱う研究。



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